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2007年09月05日

金と常識に支配された知事

■堂本暁子のDV施策最前線


ネット上での批評を見る限りにおいて、堂本暁子千葉県知事に対して「左翼ババア」とののしる声が多いようだが、果たして本当にそうだろうかとの疑問も私はよく持ちます。たしかに過激なジェンダーフリー政策については多くの疑問の声が上がっているが、一般の県民はそこに目を向けようとはしていません。というか、これをあまりにも知らない千葉県民が多すぎる。

ただ、いずれにしても、知事は何かに動かされているのではないかとも勘ぐりたくなります。

堂本氏は参議院議員時代、そもそもは土井たか子社会党委員長に誘われて比例代表で初当選をおさめました。

それ以前はTBSディレクターで、無認可保育所のずさんな経営や虐待について取り組んでいたと記憶しています。

国会議員の以後、保守政党の新党さきがけに移籍したのも、さほどの左がかった人ではなかったからでしょう。与党にいたいだけなら、社会党からさきがけへの移動は無意味といってもいい。そのあと、さきがけ議員が大量脱党し、民主党ができたおかげで、さきがけの議員団座長となり与党党首として、橋本龍太郎自民党総裁、土井たか子社民党党首と肩を並べるにいたった。

たしか、十年前にさきがけ塾の勉強会の後、赤坂の近くの飲み屋でみんなが集まって、堂本議員には参議院議員会館に、フリーで入れるようにしてもらいましたが、他にもルートがあったので、結局一度も行くことはありませんでした。政治はオープンにあるべしとする政治家は、利権政治を打破する場合に必ず出てくる登場人物です。

守銭奴政治体制を破壊する、利権政治を打破する場合、このような「開かれた地方自治」「特定の業界団体に対しての利権」に立ち向かっていくタイプの政治家は、利権政治の末期に必ず支持されます。

しかしながら、彼らはいずれもアイデンティティが利権政治の破壊そのものに主眼をおいているがために、そのうち支持されくなるか、あるいはその守銭奴の手先、役人の言いなりになっていきます。青島幸男前東京都知事の場合はまさにそれでありました。田中康夫前長野県知事も役人の言いなりにはなっていないがそのほかの面ではこのバターンです。浅野史郎前宮城県知事もこのタイプに属するでしょう

この人たちの共通性というのは、結局守銭奴勢力に操作されるということです。つまり、いったんは利権政治を破壊するものの、システムとして市場が自動的にそれを選択するような施しをしていないのが原因です。それに現在では、国政において弱肉強食の市場競争、公共事業の削減などを行っているために、知事のレベルでわざわざやらなくても、業界団体と自治体との癒着が次第に薄れていっているということもあります。

したがって堂本知事の場合、あれほどのジェンダー政策をしてしまうのも、利権政治回帰と思われるようなことをしてしまうのも、環境問題において後ろ向きになっていったのも、知事自身が県をコントロールできていないというのがあると思います。

利権政治を破壊しようというだけの政治家は、当初は順調だが、トップに立った時に行政の操作能力を失います。反乱するだけでの勝手連的な運動、市民運動というのは、統治能力に欠けていることが多くあります。なぜならば、彼らは統率ということについて関心がないからであり、組織力などについて嫌悪の念を抱いているからです。その性格が結局、かつての利権集団や慣例踏襲集団に飲み込まれる結果となります。宮崎県の東国原英夫知事の場合もそのように推移していくでしょう。

ようするにイデオロギーを持っていないことに原因があります。利権政治において潤う企業・政治家などは、富を増殖させるという発展的イデオロギーを持っています。前例踏襲に従う官僚集団は、法や条例、これまで認められている常識というものを守り抜くことが正義であり、それが国や自治体の安定をもたらすという発展的イデオロギーを持っています。

だが、反乱型で生まれた政治家というのは、そういう悪なる利権政治の部分に対しての単なるアンチテーゼしか持っていないために、そのうちに飲み込まれるというのが通常です。こういうところに彼らの自称する改革が途絶える理由があります。たとえば九州の宮崎県知事の場合、県の生産物を県外の人に買ってもらうことにおいて財政を立て直すことができるとしていますが、これは利権政治の別の形、経済優先主義の他の方法を用いているにすぎず、そのような経済の面においては、やはり旧来型のなあなあ利権政治こそが、まだよかったのではないかとそのうちに思うようになってしまいます。

利権政治時代の地方は、外産内消です。つまり、外からの中央からの利権配分を県内で消費し経済的に潤わせるということです。
この利権政治を破壊しようとしてさっそうと登場してきた知事たちは、内産外消をめざそうとしますが、いずれも失敗します。貨幣の性質を知らないためです。資本主義や社会主義というのはどこまでいっても、中央政府が強く、大企業が強くなります。貨幣の性質を改革せずに、地方主権は生まれません。

東国原知事の方法は、資本主義の競争の中で、宮崎県だけを勝たせれば良いという方法です。しかし、資本主義である限り、絶対に東京にはかなわないでしょう。でも、宮崎県の生活水準が高まればいいというのであれば、どこかの別の県にしわ寄せが来るだけで終わります。

堂本知事は、「千産千消」を掲げています。しかし、やっていることはそれに沿っていません。やはり貨幣依存社会に屈服せざるを得ない面があります。

たとえば、東京の羽田空港を国際空港にすることに反対しています。千葉の成田空港の仕事が減るからです。本当に千産千消だというのであれば、成田市周辺の第一次産業に力を注ぐべきなのです。それをしないのは、成田市周辺は農村が広がっているにもかかわらず、成田市のみ資本的に潤っているからです。近辺の銚子市や香取市に比べて、成田市に所在する空港関連の事業者の人件費は高めになっています。その理由は、日本全国の円や、海外からのドルが動いているからであり、地産地消とは程遠いものになっています。

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どうして彼ら、反乱型政治家が思うようにうまくいかないかといえば、彼らのアイデンティティが必ず限界に達し、他の政治勢力にのっとられるからです。だから、堂本知事の場合、参議院議員時代に掲げている政策、たとえば環境問題などもそうですが、思うとおりに運ばないわけです。ジェンダー政策についても、議員時代にそれほど過激だったとは思えませんが、己の特徴を出すためにやっているのか、誰かに言われてそうしたのか、わかりませんが、とにかく市民運動的告発的政治家は、統治機構をコントロールできなくなるというのは間違いないと思います。少なくとも、沼田前県政は利権政治が横行したことによって、堂本氏に政権交代がなされたのであって、その主力も千葉県内の勝手連運動がさかんになって当選したことです。しかし、このときに支援した人たちは、彼女の政策をみてか、離れていっている人は実に多いと思います。それは二年前の知事選挙で新人の森田健作氏に僅差まで迫られたことをみれば明らかです。

もう一つの彼ら反乱型政治家の特徴は、治安や軍事に対して無関心であるということです。武力的なものについて嫌います。民を脅かす自然災害や、人災に対して立ち向かおうとするよりは、放置してしまうあるいは他の政策を優先してしまう傾向にあります。

彼らの関心事は、こうしたものよりも人権擁護や、財源裏付けのない福祉政策・環境政策などだからです。社会党委員長が首相であった、村山内閣時代に起きた阪神淡路大震災、オウム事件などをみれば、こうした危機管理に対しての認識不足があげられます。

千葉県では硫酸ピッチの廃棄量が日本一です。治安が全国で最も悪いと言われるのも千葉県です。これは埼玉・東京・神奈川の各知事が、警察力の強化、治安政策に注力しているため、千葉に悪いものが流れて行っているからです。

森田健作氏が言っていましたが、「埼玉・東京・神奈川は警察力が強いから千葉県で仕事しようと首都圏の泥棒が言っている」と冗談めかしておりましたが、これはある意味では真実です。
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硫酸ピッチを捨てに行くのにも、千葉県が最も適している、「ゆるい」と悪徳業者が判断しているからです。

ようするにこういう政治家を知事にしておくと、なめられるということです。

こういう人たちは、災害時に自衛隊に対しての発動権限をもっているわけですが、いざとなると「ウーン」と躊躇してしまう。

反乱型知事が敗北して、今では政権交代の起きている宮城県と長野県の例を見てみると、村井嘉浩宮城県知事は、私の嫌いな松下政経塾の出身ですが、防衛大学校を出て陸上自衛隊東北方面航空隊勤務から宮城県議を経て知事になっています。こうした経歴を見るに、災害時の自衛隊出動は浅野前知事と違って、即時に判断するでしょう。

また田中康夫氏にとってかわった村井仁長野県知事も、国家公安委員長、防災対策担当大臣、食品安全担当大臣などを歴任していることから、そしてまた代議士になる以前は、通産省では工業技術院におりましたので、自然に対してどう立ち向かっていくかという意識があるでしょう。

経済の充実をなす政治家が現れたあとは、これらの腐敗を叩く政治家が現れ、そして次に安全を重視する政治家が好まれるということが繰り返されるのだと思います。

ちなみに平成19年5月までの人口10万人当たり犯罪発生状況では、

1位 大阪府
2位 愛知県
3位 京都府
4位 兵庫県
5位 福岡県
6位 埼玉県
7位 東京都
8位 千葉県
posted by 平和党代表・大坂佳巨 at 15:07| 千葉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 関東 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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